ポクポク

ポクッとしてツナッ

乗鞍岳

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舗装路で登れる日本最高地点、乗鞍畳平に行ってきた。
ごちうさ4巻の購入はこちら。ご注文はうさぎですか? (4) (まんがタイムKRコミックス)

1日目(9/27)

まず京都から乗鞍のふもとへ行くのもそれなりに大変。
東側の長野県松本と西側の岐阜県高山のどちらかまでは電車が通ってるので、そこまで輪行して乗鞍高原に向かうことになる。

ルートを調べてると松本からの道は舗装も悪く、トンネルを観光バスが走りまくっていて危ないという話をちらほら見る。松本から行くのであればバスが走り始めるより先に早朝を走り抜けるべきのようだった。

であれば、松本まで行かず(京都から)手前の藪原駅まで行って境峠を超えるか、高山側から行くことになる。どちらにせよ名古屋まで新幹線で行き、乗り継いでいくことになって、自転車を持っていくのは面倒な感じ...かと思いきや、1日に1本だけ大阪から高山へ行く "ワイドビューひだ" があったのでそれを使うことにした。 京都駅から高山駅まで乗換不要なので自転車を出し入れする必要がなくてたいへん便利。高山駅の1つ手前の久々野で降り自転車を組み立てて、野麦峠と白樺峠を超えて乗鞍高原へ向かうルートにした。

12時過ぎに久々野を出発したものの、荷物を背負って地図で90km弱3000upを昼過ぎから行くのはギリギリなんじゃないかな〜と思ってたら案の定、荷物が重くて野麦峠でヘロヘロになるし白樺峠の途中で日が落ちた。外灯の一切ない山の中だけど、月で空が明るかった。水墨画みたいな道をヘロヘロ走ってた。

宿は 乗鞍岳山懐の湯宿 山水館信濃 - Sansuikan Sinano[公式HP] を2泊取っておいた。
前日ギリギリの予約だったので選択肢が無く、観光地&山価格で1泊17000円か...と思いながら予約したけど、ちゃんとした温泉旅館でマジもんの源泉掛け流しが2つあるめっちゃいい宿だった。 夕食は岩魚の塩焼きに飛騨牛、山菜やきのこが食べきれないぐらい出てくる。周りはみんな家族連れで、汗だくの青年が1人で泊まるための宿では無かった。誰も来ない露天風呂で寝っ転がって2時頃まで月見てぼーっとしていた。kindle でかもめ☆チャンスの乗鞍付近の巻を読んで意識を高めながら眠る。

2日目(9/28)

空は抜けるように青く天気は快晴、登山指数もA (ここで見れる)で最高の状態。平日で人も少ない。ほどほどに気温が上がるのを待って9時過ぎに出発した。

この写真の駐車場のすぐ横(観光センター)をスタートして頂上まで乗鞍エコーライン 20km 標高差 1260m を駆け上がる。
息が弾んで、空気が薄いのがわかる。宿のスタート地点でさえ標高1400mある。乾燥しているような軽い味だけどちくちくとする感じはない。負荷を上げると、視界の白くならない立ち眩みのような感覚がやってきて、ああ空気が薄いとこうなるのかと分かる。

登るにつれ少しずつ植生が変わっていく。広葉樹が無くなって白樺やトゲトゲした木ばかりになって、森林限界を超えると一気に低木に置き換わる。道路の左右を覆っていた木が無くなり視界がひらける。ちょうど紅葉の時期だから森林限界のラインがくっきり見える。

3~4人ほど追い越したもののクロモリフレームの50歳ぐらいのおじさんに頑張れ若者ガッハッハみたいな感じで抜かれる、この人とは抜きつ抜かれつ途中まで一緒に走っていたものの、位ヶ原山荘付近でちぎられた。 ゴール手前は強風区間、山肌に吹き付ける風の通り道なのか、どんどん向かい風が強まっていって演出過剰なほどに頂上を盛り上げる。

タイムは 1h45m、前日足を使わず下り用の防寒具を捨ててもまだまだ 1h30m 切れてないだろうな...という感じ。高山病になったら嫌だと思ってたけど、呼吸しまくって順応できてるのか何とも無かった。

持ってきた防寒具(アームウォーマー&ウインドブレーカー&冬用手袋)を着る。
畳平までは観光バスで来れるので人も多いし売店や食堂もある。これで沸点80度ってほんとかよという感じ。ゴミを捨てる場所がないので缶コーヒーとかを買うと空き缶を持って降りることになる。

飯を食ってぶらぶらして富士見岳に登る。富士山は見えているのかいないのかわからない。 風は強く、きつい風が吹き付ける時はしゃがんで手をついてやり過ごす。明らかに自分だけ軽装で気まずい。

一通りぶらぶらしたのち登ってきた道をそのまま下る。売店でぬいぐるみとして登場した雷鳥が目の前にとまっておもてなし感があった、休日の完成度が上がっていく。
富士見岳に登ったり、三本滝を見に行ったりしたので、SPD シューズで良かった。SPD-SL ならこんなに歩けないと思う。

3日目(9/29)

夜から朝にかけて腹を壊す、2時頃から朝にかけて4度ほどトイレに起きる。朝飯は7割ほどしか食べられなくてもったいない。宿の人に薬をもらって飲んだらだんだんおさまってきた。水を飲んで床を転がって負荷試験をする。尻以外からも水分が出てくるようになったので一安心、予定通り自走で駅まで帰ることにする。荷物が少し増えたはずだけどパッキングが最適化されたのかやや余裕ができる。1日目で妙に疲れたのでバッグの紐を調整して密着度を上げた。

白樺峠を超えて、境峠へ向かう。やっぱり荷物は重くてヘロヘロになるけど往路ほどではない。
予定より2時間ほど早く藪原駅へついてしまった、3駅先の木曽福島駅が大きめの駅なので中山道を通って向かうことにする。どうやら名古屋と長野を結ぶ数少ない道のようでトラックがバンバン通る。細かいアップダウンの続く道を、下りは踏みまくり登りはダンシングで乗り切る。荷物があるものの酸素が濃くてパワーが出る気がする。

木曽福島で無事に指定券を購入、昼飯を食ったりぶらぶら木工品を見たり時間をつぶして電車に乗った。木曽福島から京都まで1本で帰ることができてこれも便利。輪行のベルトのかっちりした止め方も分かってきた。

振り返り

ルート

岐阜長野近辺、1日に1本程度しか走ってないものの、京都(大阪)から乗換無しで行くことができるのはすごい。 輪講すると、荷物置けそうな指定券を確保していくのも大変だし、乗換するのもかなりしんどい。「ワイドビューひだ」と「ワイドビューしなの」を使うと1本で移動できるのは助かる。これより良いルートは車を買うとか借りるとかするしか無いんじゃないかな。

往路は久々野で降りたけど、高山まで行っても良かったかもしれない。久々野は無人駅だし周りに店も少ない。コンビニもないのでおにぎりを買ったりできないし日曜はだいたい店が閉まっている。復路で木曽福島まで行ったのは正解だった。

荷物

往路復路は夏服(半袖ジャージに短ビブショーツ)で良かったけど、乗鞍の畳平散策と下りだけ防寒対策が必要だった。
なのでしぶしぶバッグに長レーパン、アームウォーマー、ウインドブレーカー、冬用手袋を入れて持って行った。 2日目は朝から長レーパンに半袖ジャージ、登りは手袋なし。リアポケットに残りの防寒具を詰め込んで登った。結果ちょうどよくて完璧なチョイス。日陰では肌寒いぐらいで済んだ。長レーパンはパールイズミの10度帯のやつ。 旅館では浴衣に着替えたあと、1日目に使ったやつを手洗いしておいた。T シャツを一応持って行ったけど使わなかった。

バッグはこれ、そもそもバッグ自体を背負いたくないけどこれは最高。
背中の構造も快適で使いやすい。他のバッグは何時間も背負ってられない気がする。iPhone 5 の頃は腰ベルトのポケットにギリギリ収納できて便利だった気がするけど 6 で無理になったのは悲しい。

輪行グッズはこちら、OSTRICH のはだいたいよく出来てて自転車を包んだ時にも携帯状態もどっちも十分小さくなる。今回のためにスプロケットカバーも買っておいた。外にスプロケを向けるのは印象が悪いし内に向けてフレームに当たって傷が付くのも困る、なによりスプロケだけ Dura-Ace なので守りたい。これも買って良かった。スプロケやフレームを守るだけでなく周囲が汚れにくくなって作業もしやすいし絶対あったほうが良い。

出発前日に買った本はこれ、ちょうど4巻が発売しているし10/10から2期も始まる。
書籍は読みやすいし解像度が高い。kindle 版は携帯性に優れる。なので両方買うのが良いと思う。何回も読めるようになってるから長距離を電車で移動するときにもピッタリだと思う。